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マシンテンディングの導入で効果が出やすい現場の特徴を紹介!導入前に確認しておくべきポイントも解説

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マシンテンディングの自動化は、すべての現場で同じように効果が出るわけではありません。工程の特性や生産条件によっては、高い効果が期待できるケースもあれば、導入の優先度を慎重に見極めるべきケースもあります。

そのため、導入を検討する際は「マシンテンディングが自社の現場に向いているかどうか」を事前に整理したうえで、必要な確認事項を押さえておくことが重要です。

本記事では、マシンテンディングが向いている現場・向いていない現場の特徴、導入効果が出やすい工程の共通点、まず一部工程から検討すべきケース、そして導入前に確認しておきたいポイントを解説します。

なお、マシンテンディングの基本的な意味や工程の流れについては、以下の記事で詳しく解説しています。 自動化について理解を深める前に、まずは基礎概念をチェックしておきましょう。
関連記事:マシンテンディングとは?意味・工程の流れ・自動化が注目される理由をわかりやすく解説

 

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マシンテンディングが向いている現場・向いていない現場

マシンテンディングの自動化はすべての現場に当てはまるわけではありません。工程の特性や生産条件によって、効果が出やすい現場とそうでない現場があります。

ここでは、導入の判断材料となる4つの視点を整理します。

  • マシンテンディングが向いている現場の主な特徴
  • マシンテンディングが向いていない現場の主な特徴
  • 導入効果が出やすい工程の共通点
  • まずは一部工程から検討すべきケース

 
自社の現場がどちらに近いかを照らし合わせながら読み進めてみてください。それでは、順番に見ていきましょう。


マシンテンディングが向いている現場の主な特徴

マシンテンディングの自動化が効果を発揮しやすい現場には、いくつかの共通した特徴があります。その中でも、向いている現場の主な特徴を4つ挙げました。

  • 同じ作業の繰り返しが多い:ワークの投入・取り出しが定型化しており、1日に数百回以上のサイクルが発生する
  • 加工時間がある程度確保されている:加工中にロボットが次ワークの準備や排出作業を行える時間的余裕がある
  • 夜間・休日に設備が止まっている:人がいない時間帯に稼働を延ばす余地がある
  • ワーク形状が比較的安定している:品種ごとのばらつきが小さく、ハンドや治具の共通化がしやすい

 
こうした条件が揃っている工程ほど、自動化による稼働率向上や省人化の効果を実感しやすくなります。


マシンテンディングが向いていない現場の主な特徴

一方で、以下のような特徴を持つ現場では、マシンテンディングの自動化が難しい、あるいは費用対効果が見合わないケースがあります。

  • 段取り替えが極端に頻繁:1日に何十回も品種が切り替わり、その都度治具やプログラムの変更が必要になる
  • ワーク形状が毎回大きく異なる:一品一様の加工が中心で、ハンドや供給方法の標準化が困難
  • 加工時間が極端に短い:数秒単位の加工サイクルでは、ロボットの動作がボトルネックになる可能性がある
  • 設置スペースが確保できない:工作機械の周囲にロボットやストッカーを配置する余裕がない

 
ただし、これらの条件に該当するからといって自動化が不可能というわけではありません。条件に合わせた機器選定や工程設計によって対応できる場合もあるため、一律に判断せず個別に検討することが重要です。


導入効果が出やすい工程の共通点

向いている現場・向いていない現場の特徴を踏まえると、マシンテンディングの自動化で効果が出やすい工程にはいくつかの共通点が見えてきます。

共通点 具体的な内容
サイクルタイムに余裕がある 加工時間が30秒〜数分程度あり、加工中にロボットが周辺作業を行える
ワークの供給方法が整理されている トレーやパレットに整列された状態で供給でき、ばら積み対応が不要
加工機との信号連携が可能 工作機械側にドア開閉やチャック制御の外部信号インターフェースがある
同一工程の生産量がまとまっている 1品種あたりの生産ロットがある程度あり、段取り替えの頻度が限定的

 
これらの条件が複数当てはまる工程は、自動化の初期導入先として優先度が高くなります。
 

まずは一部工程から検討すべきケース

マシンテンディングの自動化を検討する際、最初からライン全体を一括で自動化しようとすると、初期投資や技術的なハードルが大きくなりがちです。

以下のようなケースでは、まず1台の工作機械、あるいは1つの工程に絞って導入を進めるのが現実的です。

  • 自動化の経験がまだない現場:小さな成功事例を作り、社内の理解と知見を蓄積する
  • 品種数が多く全体設計が複雑な現場:最も効果が出やすい工程を選定し、段階的に拡張する
  • 予算に制約がある場合:協働ロボット1台+簡易ストッカーなど、最小構成からスタートする

 
1台での導入実績ができれば、投資対効果を数字で示せるようになり、次の工程への展開もスムーズに進みます。小さく始めて、実績をもとに広げていくという考え方が、マシンテンディング自動化の現実的な第一歩です。

現場にマシンテンディングを導入する前に確認したいポイントを紹介

マシンテンディングの自動化を進めるにあたっては、導入後に「思ったように動かない」「期待した効果が出ない」といった事態を避けるために、事前の確認が欠かせません。

ここでは、導入前に押さえておきたいポイントを以下の5つに分けて解説します。

  • ワーク形状・重量・供給方法を整理する
  • 加工機との接続条件と周辺スペースを確認する
  • 必要なタクトタイムと稼働時間を明確にする
  • どの自動化方法を選ぶべきか
  • 将来の品種追加や工程変更まで見据えておく

 
これらを事前に整理しておくことで、機器選定やシステム設計の精度が上がり、導入後の手戻りを最小限に抑えられます。それでは、順番に見ていきましょう。


ワーク形状・重量・供給方法を整理する

最初に整理すべきは、自動化の対象となるワークそのものの情報です。ワークの条件はロボットのハンド設計や供給装置の選定に直結するため、ここが曖昧なまま進めると後工程で大幅な設計変更が発生するリスクがあります。

確認すべき主な項目は、ワークの外形寸法と形状(丸物・角物・異形など)、重量、素材(金属・樹脂・鋳物など)、供給時の状態(トレー整列・パレット段積み・ばら積みなど)の4点です。複数品種を扱う場合は、品種ごとの寸法差や重量差を一覧にしておくと、ハンドや治具の共通化が検討しやすくなります。


加工機との接続条件と周辺スペースを確認する

マシンテンディングの自動化では、ロボットと工作機械が連動して動く必要があります。確認すべき主な項目を以下に整理します。

確認項目 確認内容
外部信号インターフェース ドア開閉・チャック開閉・加工完了信号などの入出力が可能か
ドアの開閉方式 自動開閉に対応しているか、後付けのアクチュエータが必要か
チャック・治具の仕様 外部からの開閉制御が可能か、エア駆動か油圧駆動か
機械周辺のスペース ロボット・ストッカー・安全柵などを設置できる余裕があるか
干渉物の有無 クーラント配管、操作盤、搬送装置などがロボットの動作範囲に干渉しないか

 
特に古い工作機械では外部信号のインターフェースが限定的な場合があり、追加の改造が必要になるケースもあります。導入前の段階で加工機メーカーに仕様を確認しておくと、後の設計がスムーズに進みます。


必要なタクトタイムと稼働時間を明確にする

タクトタイムとは、1個のワークを加工するために許容される時間のことです。マシンテンディングの自動化では、ロボットの動作時間(ワーク交換・ドア開閉・移動など)が加工サイクルに上乗せされるため、ロボットの動作時間を含めた全体のサイクルタイムが、要求タクトタイム以内に収まるかを事前に検証する必要があります。

また、稼働時間の目標も明確にしておくべきポイントです。日中の有人稼働のみを前提とするのか、夜間の無人運転まで含めるのかによって、ストッカーの容量やワーク供給の設計が大きく変わります。


どの自動化方法を選ぶべきか

ここまでの確認項目を整理したうえで、自社の条件に合った自動化方法を選定します。

自動化方法 適した条件
協働ロボット 省スペース、多品種少量、段取り替えが多い、初めての自動化
産業用ロボット 高速タクト、重量ワーク、大量生産、安全柵の設置スペースがある
パレット・ストッカー 夜間無人運転、長時間連続稼働、ワーク供給量の確保が必要
ビジョン・位置補正 ワーク供給時のばらつきが大きい、ばら積み対応が必要
セル化・システム化 複数工程を連結したい、ライン全体のスループットを最適化したい

 
1つの方法に絞る必要はなく、複数の方法を組み合わせるケースが一般的です。たとえば、協働ロボット+ストッカー+2Dビジョンという構成であれば、省スペースかつ多品種対応の無人運転が実現できます。


将来の品種追加や工程変更まで見据えておく

導入時点での要件だけでなく、将来的な変化への対応力も検討段階で考慮しておきたいポイントです。導入時の仕様に過度に最適化してしまうと、品種追加や工程変更のたびにシステム全体の改修が必要になり、追加コストが膨らむ原因になります。

ハンドの汎用性、ティーチングの容易さ、レイアウトの拡張性、ソフトウェアの柔軟性といった点を初期設計の段階で視野に入れておくと、長期的に見て投資対効果の高いシステムを構築しやすくなります。

 

まとめ|マシンテンディングは効果が出やすい工程の見極めが重要!自動化の相談はTMCシステムへ

マシンテンディングの自動化は、すべての現場で同じように効果が出るわけではありません。まずは、自社の工程がマシンテンディングに向いている条件を備えているかどうかを整理し、効果が出やすい工程を見極めることが重要です。

特に、同じ作業の繰り返しが多い工程、加工時間に一定の余裕がある工程、夜間や休日の稼働延長余地がある工程は、自動化による効果が表れやすい傾向があります。一方で、段取り替えが極端に多い工程や、ワーク形状のばらつきが大きい工程では、導入方法を慎重に検討する必要があります。

TMCシステムでは、現場の作業の自動化に関するご相談を、現場の課題整理から機器選定、システム設計、導入支援までワンストップで承っています。

「自社の工程が自動化に向いているか判断したい」「まずは1台から小さく始めたい」「導入前に何を確認すべきか整理したい」といった段階からでもご相談可能です。お気軽にTMCシステムまでお問い合わせください。

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